トップページ > CML治療の変遷と展望 > CML治療の歴史

CML治療の変遷と展望
近年、CMLについての研究が進み、病気の仕組みがわかってきた結果、腫瘍細胞の特徴を利用した新しい治療薬が次々に開発されました。現在の標準的な治療法は分子標的治療薬を服用することですが、このコーナーでは、これまでの治療の変遷を振り返り今後の展望についてまとめています。
CML治療の歴史

1960年代は化学療法で血球数のコントロールをしていましたが、CMLの進行を遅らせることは難しいものでした。1970年代には、CMLを唯一治癒させる可能性がある療法として移植療法が登場しましたが、ドナーの有無などさまざまな条件があり全員が治療を受けられるわけではありませんでした。また、移植後には感染症や拒絶反応などのリスクもありました。その後1980年代にインターフェロン-αが登場しました。一部の患者さんには高い効果が示されたのですが、多くの場合、白血病細胞を十分に減らすことができずに、病気が進行してしまいました。
そして2001年、CMLの原因であるフィラデルフィア染色体のBCR-ABL遺伝子が作り出すBCR-ABL蛋白を標的とする「分子標的治療薬」が登場し、治療成績が劇的に向上しました。それでも効果が不十分であったり、副作用のために治療を続けられない患者さんがいることがわかりました。そこで、そのような患者さんのために「第二世代の分子標的治療薬」が開発され、2009年にはわが国でも使えるようになりました。その後2014年、2016年にも新たな分子標的治療薬が承認され、今では分子標的治療薬がCMLの標準的な治療法となりました。CML患者さんの予後は大きく改善しています(図)。

CMLの年代別生存率

監修:藤澤 信先生(横浜市立大学附属市民総合医療センター 血液内科 部長)

2/5

前のページ
次のページ