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田村 英人 さん

希少がんだからこそ、患者同士のつながりが必要

CML患者の社会生活においては、若い方ほど問題を抱え、大変な思いをされているのではないかと感じます。就職活動がうまくいかず、精神的に折れてしまって、次の行動を起こせない方がいらっしゃいます。小児のCML患者さんの場合は、親御さんが、告知の問題を含め「学校の先生にどう説明したらいいんだろう?」、「学校でどうやって薬を飲ませたらいいんだろう?」など、もっと深刻な悩みを抱えていらっしゃいます。
CMLは希少がんだからこそ、同じ立場の患者同士で情報を交換し、共感し、励まし合う場を持つことが特に重要なのではないか、と思っています。抱えている問題は、たとえ家族でも受け止められないことがあるし、家族だからこそ困難な面もあります。
私もCMLと診断されてから、「同じ病気の人と会いたい、話がしたい」と思うのになかなか出会えませんでした。それで、血液がんの支援団体であるNPO「つばさ」に「CMLの患者会を作ってほしい」と提案したところ、「ぜひあなたが」と背中を押され、CML患者・家族の会「いずみの会」を立ち上げました。
最初は「患者会って、何から始めればいいの?」という感じで、いろんな方に話を伺いながら、まず会則をつくり、2007年に初めて都内で患者交流会を開きました。その後、フォーラムや交流会など、患者さん同士が顔を合わせて話をする場の設定や、医師による新しい情報の勉強会を中心に活動を行ってきました。また、他のがんの支援団体と連携した活動、例えば高額療養費の負担軽減を求める活動なども行うようになり、意見交換を通じて多くのことを学びました。患者会とはいえ組織活動なので、会の軸をしっかり持つことが大事だと認識するようになりました。
苦労はありますが、患者さんから「このような会があって良かった」と言われると、報われる思いがします。交流会は、インターネット等の文字を介したコミュニケーションとは情報量が全然違うし、人の熱、気持ちも伝わります。最初の交流会でも30人を超える参加者がありましたが、現在では90人を超えることもあります。自分の経験からも、「ここへ行けば患者に会える」という場所があることは、有意義なことだと感じています。
ただ、患者会は寄付によって支えられており、スタッフは私をはじめ、皆、CML患者です。働きながら、主婦をしながらのボランティア活動なので、やりたいことは山ほどあるのですが、どうしても実施のタイミングが遅れがちになってしまう。これからも会を継続するために、マンパワーの充実や資金面の調達といった課題の解決を必要としています。

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