もっと知りたいCML Q&A日常生活・運動について

旅行や運動をしても大丈夫ですか?

慢性期であれば、基本的に日常生活の制限はほとんどなく、旅行をしたり、温泉に入ったり、スポーツをすることも可能です。
ただし、白血球が減少している際は感染しやすくなったり、治療を変更してすぐは体調の変化が起こりやすかったりと、患者さん個々の状態や治療により様々なケースがありますので、可能かどうかの判断は、主治医へ相談してください。

監修:薄井 紀子先生(東京慈恵会医科大学附属第三病院 腫瘍・血液内科)

CMLの治療を始めたばかりで、体調が安定しません。今後仕事を続けることはできるでしょうか?

CMLの治療を始めたばかりの時期は、いろいろな検査を受けたり、新しい治療による副作用を経験したりして、以前と変わらぬ生活が維持できるのかどうか、不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。
副作用は、主治医と相談しながら対処法や対処薬で軽減できますし、治療の継続により徐々に消えていく症状も多くあります。
CML治療をしながら仕事や学業を続けられている患者さんは多く、「治療を始めた当初はつらかったけれど、数年経った現在は病気が治ったのではないかと思うくらい元気です。」とおっしゃる患者さんもいらっしゃいます。
CMLの治療は長期にわたりますので、仕事の継続を含め、安定した生活を維持する方法を可能な限り検討されることが望ましいでしょう。

監修:薄井 紀子先生(東京慈恵会医科大学附属第三病院 腫瘍・血液内科)

治療を受けながら子供を産む(作る)ことは可能ですか?また、男性患者の場合はどうなのでしょうか?

化学療法薬や分子標的治療薬は、動物を用いた実験により胎児に悪い影響を及ぼすことが報告されているため、服用中は避妊することが勧められています。また、服用中に妊娠していることがわかった場合、服用を中止する必要がありますので、まずは主治医にご相談ください。
海外での分子標的治療薬の臨床試験において、妊娠した患者さんが正常出産した報告もありますが、流産、奇形がみられたということも報告されています。また、妊娠後に分子標的治療薬の服用を中止した結果、血液学的効果の消失やフィラデルフィア染色体陽性細胞の増加も報告されています。

男性においては、慢性骨髄性白血病の治療により、精巣や精子の機能が低下し、パートナーが妊娠する可能性が低くなると考えられています。また、海外で分子標的治療薬を服用していた患者さんのパートナーが妊娠したケースでは、正常に出産した方がいらっしゃいます。流産や胎児に異常がみられるということが報告されています。現時点では、男性における避妊の必要性は明確になっていませんが、これらの報告から、避妊することが推奨されています。

造血幹細胞移植においては、前処置として大量の化学療法薬の投与や放射線治療が行われることにより、精巣や卵巣機能が低下するため、男女とも妊娠することが難しくなります。
これを避けるためには、治療の影響を軽減する方法と、精子や卵子あるいはパートナーがおられる方では受精卵を凍結保存する方法が考えられます。前者では、放射線照射の際に精巣や卵巣に覆いをして放射線があたらないようにしたり、影響が少ない化学療法薬を選択したりします。しかしながら、この方法でも、必ずしも精巣や卵巣機能の低下を防げない場合があります。後者では、移植の前に精子や卵子あるいは受精卵を採取し、凍結保存します。ただし、この方法では次のようなことを理解しておかなければなりません。まず、診断を受けてから治療開始までに時間が必要となり、それによって白血病が悪化する可能性があること、また保存された精子や卵子によって妊娠した場合の子供への影響が明らかとなっていないこと(現時点で、明らかに異常が発生するというデータはありません)、保存には保険が適応されないことなどです。
どのような選択をするにしても、医師とよく相談の上、決定することが大切です。

監修:薄井 紀子先生(東京慈恵会医科大学附属第三病院 腫瘍・血液内科)

お酒がすきなのですが、飲酒がCML治療の効果に悪影響を及ぼすことはあるでしょうか?

アルコールが直接分子標的治療薬の効果を弱めるという報告はありません。常識的な範囲で飲酒を楽しまれている患者さんもいらっしゃいます。
ただし、治療に使うお薬によっては、肝臓の機能を低下させる副作用を持つものもありますので、肝機能障害の既往のある方、肝臓の機能に関する検査値に異常のある方は注意が必要です。これらにあたる場合は、主治医にご相談ください。

監修:南谷 泰仁先生(岐阜大学医学部附属病院 輸血部)

CMLの治療をしていますが、インフルエンザ予防接種を受けても大丈夫ですか?

CML治療中の方でも、インフルエンザ予防接種を受けることができます。CMLの治療中で、白血球が減っている場合は、身体の抵抗力(=免疫機能)が低下しておりインフルエンザなどに感染しやすいので、インフルエンザ予防接種を受けることが望ましいです。
また、日常生活において外出後は手洗いやうがいをする、夜更かしせず規則的な生活を送る、バランスの良い食事を摂るなど、感染を予防するための対策を講じることも大切です。

監修:谷脇 雅史先生(京都府立医科大学 血液・腫瘍内科学)

普段の生活の中で困ったことなどを気軽に相談できる場はありませんか?

直接主治医の先生に話しにくいことや、病気のこと以外の生活に関する相談などを気軽にできる窓口がいくつかありますので紹介します。
各都道府県ごとに「がん診療連携拠点病院」に指定されている病院があります。それらの病院には「がん相談支援センター」が設置されています。がん相談支援センターには下記のような専門の担当者が在籍もしくは必要時協力できる体制になっており、それぞれの相談事に対して適切な対応を受けることができます。相談方法は面談・電話・電子メールなどで、かかりつけの病院以外でも、無料で利用することができます。
その他に、電話で心配事や不安なことを相談できる「がん相談ホットライン」もあり、患者さんやご家族の方も利用することができます。

がん診療拠点病院「がん相談支援センター」の主なメンバー

  • ・看護師
  • ・医療ソーシャルワーカー
  • ・臨床心理士

どんな相談を聞いてくれるの?

  • 病気・治療に関する相談:
    「今の治療法が一般的な治療法なのか」「他の治療法も知りたい」
  • 生活に関する相談:
    「働きながら治療は受けられるのだろうか・・・」
  • 薬に関する相談:
    「副作用の対処法が知りたい」
  • 食事に関する相談:
    「食事のアドバイスを受けたい」
  • 社会保障制度に関する相談:
    「これから高額な治療費が続くと思うと心配・・・」
  • 他の医療施設の情報(セカンドオピニオン)の相談:
    「他の先生の意見も聞いてみたい」
  • 心理的・精神的な不安に関する相談:
    「白血病と診断されて不安で眠れない」「不安な気持ちを聞いてほしい」

アプローチのしかた

  • ・がん相談支援センターや医療相談室を直接訪ねましょう
  • ・主治医、外来看護師、病棟看護師に相談したい旨を伝えましょう
  • ・受付で相談に乗って欲しいということを伝えて紹介してもらいましょう

がん診療連携拠点病院・がん相談支援センターを探したい時はこちら
がん情報サービス(独立行政法人 国立がん研究センターがん対策情報センター)

監修:衛藤 徹也先生(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 血液内科)